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表面プラズモンセンサ

金の粒子や金表面に物質が吸着したり、周囲の屈折率の変化により表面プラズモンの共鳴条件が変わります。具体的には、粒子の色が変わったり反射率が変化したりします。これを利用して、屈折率変化の検出したり、DNAやタンパク質の検出をしたりすることができます。これを表面プラズモンセンサといいます。表面プラズモンセンサは市販品もあり、生化学や遺伝子工学の研究分野では広く普及しています。

私達は光ファイバーの先端に金ナノ粒子を固定化した表面プラズモンセンサを開発しました(図1)。50nLという極めて少ないサンプル量(1滴の百分の1程度)でDNAやタンパク質が検出できることを確認していいます。また、高感度な屈折率測定(0.0000001の精度)ができるため、微量試料の温度を測定したり、含まれる物質の濃度がわかります。

この研究では球状の金ナノ粒子(直径40nm程度)を用いています。電磁界解析を使って高い感度を持つ粒子の形状をデザインする研究を行っています。電磁界解析には、有限差分時間領域法(FDTD)、有限要素法(FEM)、離散双極子近似(DDA)、そして、多重極展開を使った解析的な方法などを使っています。様々な方法を使うのは、ナノ粒子の形状によって適切な電磁界解析法が異なるため、1つの手法のみでは結論を出すのが難しいためです。

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